糖尿病患者の靴の教育のための靴内部の圧力・せん断力オンサイト計測・提示システムの信頼性・妥当性検証

DOI
  • 野口 博史
    東京大学大学院医学系研究科ライフサポート技術開発学(モルテン)寄付講座
  • 大江 真琴
    東京大学大学院医学系研究科社会連携講座アドバンストナーシングテクノロジー
  • 竹原 君江
    東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻看護管理学分野
  • 森 武俊
    東京大学大学院医学系研究科ライフサポート技術開発学(モルテン)寄付講座
  • 真田 弘美
    東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻老年看護学/創傷看護学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Reliability and validity of an on-site measurement and visualization system to measure plantar pressure and shear force in footwear for the education of diabetic patients

この論文をさがす

抄録

<p> 【目的】糖尿病患者において潰瘍につながる可能性のある胼胝を効果的に予防することが重要である。靴の教育のために患者本人の靴で歩行時の圧やせん断力をその場で計測・可視化する新しいシステムを開発した。本研究の目的はその信頼性・妥当性を検証することである。<br> 【方法】健常者において第1中足骨骨頭部にセンサが配置された計測用インソールを運動靴へ挿入し、素足にて着用後、廊下での歩行を3回計測した。さらに、3cm以上のヒールがある靴を着用していた場合にはその靴にて1回計測した。1歩行周期ごとに圧力は最大値を、せん断力は絶対値の最大値を計算し試行内で平均した値を解析に用いた。信頼性には変動係数・級内相関係数を算出し、妥当性についてはヒールがある靴での歩行では値が大きいことが知られていることから、運動靴の値とを対応有りt検定で検証した。<br> 【結果】対象者は10名で、年齢は34.6±5.9歳、女性8名であった。変動係数は,6.8-14.1%であり、級内相関係数は、0.94-0.97であった。運動靴とヒールがある靴での歩行の平均値は、左圧力400 vs 781kPa、右圧力476 vs 694kPa、左せん断力16.3 vs 31.9N、右せん断力11.2 vs 24.8Nで有意差があった。<br> 【考察・結論】結果から信頼性が十分高く、ヒール靴におけるせん断力・足底圧の有意な上昇が確認でき、教育に十分利用可能であることが示された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ