体内時計のケミカルバイオロジー研究と創薬の可能性

DOI
  • 廣田 毅
    名古屋大学 トランスフォーマティブ生命分子研究所 名古屋大学大学院 理学研究科 生命理学専攻
  • 松田 智宏
    名古屋大学大学院 理学研究科 生命理学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Chemical biology of the circadian clock and its application to drug discovery

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抄録

概日時計は地球上の生物に普遍的なシステムであり、生体内の1日周期のリズムを支配する。概日時計を構成する時計タンパク質の発現、翻訳後修飾、分解のサイクルにより、多様な生理機能がリズミカルな制御を受けている。現代社会において、シフトワークや社会的な時差ぼけなどによる概日リズムの乱れが深刻化しており、睡眠障害だけでなく、がんや代謝性疾患などのさまざまな疾患につながることが報告されている。概日時計に関連する疾患の分子メカニズム解明や治療に向け、時計タンパク質を標的とする低分子化合物は有用なツールとなる。本稿では、これまでに同定されたユニークな時計調節化合物と、創薬の可能性について解説する。

収録刊行物

  • MEDCHEM NEWS

    MEDCHEM NEWS 31 (2), 62-67, 2021-05-01

    公益社団法人 日本薬学会

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