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- 横濱 雄二
- 甲南女子大学
書誌事項
- タイトル別名
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- Representation of Locations in <i>Grave of the Fireflies</i>
- 『 ヒ タル ノ ハカ 』 ニ オケル チイキ ヒョウショウ
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抄録
<p>本稿は、高畑勲のアニメーション作品『火垂るの墓』について、具体的な地域表象を検討するとともに、関係地を訪問する行動について、その意味づけを考察するものである。『火垂るの墓』は、強く情動を喚起する作品である。一例として、主人公兄妹の母親の死の舞台となる学校のシークエンスをとりあげる。画面内の事物の配置を現実の地理空間に置くと、あるべき鉄道の高架が画面に現れていない。この不在は、兄妹の孤立感を強調している。また、本作品の関係地訪問の事例を検討すると、アニメ聖地巡礼としてではなく、戦跡など事実に基づく土地への観光であるダークツーリズムに類するといえる。虚構作品の関係地は現実と必ずしも対応するものではなく、また作品が喚起する情動の側面も無視できない。これらについては、さらなる考察が必要である。</p>
収録刊行物
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- アニメーション研究
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アニメーション研究 21 (1), 45-50, 2020-09-30
日本アニメーション学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390569414280106496
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- NII論文ID
- 130008035789
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- NII書誌ID
- AA12731789
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- ISSN
- 24351989
- 1347300X
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- NDL書誌ID
- 031227066
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可