Enterostomal Therapist / Wound, Ostomy, Continenceナースによる性相談の実態調査:相談内容とアドバイスに着目して

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • A nationwide survey of ET/WOC nurses regarding consultations related to sexual issues: consultation contents and nurses’advice

この論文をさがす

抄録

<p> わが国のEnterostomal Therapist / Wound, Ostomy, Continence(以下ET/WOC)ナースによる性相談の実態を把握する目的で、日本ET/WOC協会会員全看護師560名を対象として2008年に郵送自記式質問紙調査を実施し、204名より回答を得た(有効回答率36.4%、回答者平均年齢39.1歳)。回答者のうち121名(59.3%)は過去に患者・家族から性に関する悩みを相談されていた。相談は成人ストーマ保有者本人、特に男性患者から寄せられることが多く、パートナーや家族からの相談はきわめて少なかった。回答者に寄せられた性の悩みの内容は、勃起機能不全、射精障害、性交痛などの身体的変化だけでなく、その結果引き起こされる心理的衝撃やボディイメージの変化、障害の回復可能性や治療の余地、性行為時の留意点、パートナーとの関係の変化、妊娠出産の可能性や管理など、多岐にわたった。回答者のうち、ストーマ保有者に普段から提供する性関連のアドバイスを自由記述欄に記載した者は97名(47.5%)であり、過去に性の悩みを相談された経験がある回答者のアドバイス記載率が有意に高かった(P=.004)。アドバイスの具体的内容としては、性行為時の留意点、医師との連携、相談勧奨、積極的声かけなどがあげられた。<br> 本調査により、ET/WOCナースには性に関して種々の相談がよせられていることが明らかになった。ストーマ外来は性の悩みの相談先としての機能が期待され、ET/WOCナース向けの教材や研修機会の充実によって相談活動がより円滑になる可能性がある。</p>

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ