エアマットレスにおけるエアセル内圧独立制御による殿部沈み込み防止効果の評価

DOI
  • 山本 裕子
    東京大学大学院医学系研究科老年看護学/創傷看護学分野
  • 仲上 豪二朗
    東京大学大学院医学系研究科老年看護学/創傷看護学分野
  • 森 武俊
    東京大学大学院医学系研究科ライフサポート技術開発学(モルテン)寄付講座
  • 酒井 梢
    東京大学大学院医学系研究科老年看護学/創傷看護学分野
  • 真田 弘美
    東京大学大学院医学系研究科老年看護学/創傷看護学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of preventive effect on buttocks immersion of independently controlled inner air cell pressure in air mattress

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抄録

<p> 褥瘡の予防には、その発生原因である外力を除去することが最も重要であり、体圧分散寝具の使用が最も有効である。体圧分散寝具のなかでもエアマットレスは、高い圧分散能を有しているが、殿部の沈み込みにより脊椎が過度に湾曲し臥床姿勢が悪くなるため、寝心地がよくないと考えられている。そこで本研究では、エアマットレスを構成するエアセルの内圧を独立制御することにより、殿部の沈み込みを防ぐことが期待される新たな機能(Fitting Mode)を開発し、その有効性を検討した。23名の健常人(男性11名、女性12名、年齢30.1 ± 7.4歳)を対象に、仰臥位における身体の沈み込みの程度と体圧値を、4段階のエアセル内圧設定で評価した。その結果、すべてのエアセル内圧設定において、Fitting Mode(+)よりもFitting Mode(-)で有意に殿部が深く沈み込んでいた。体圧に関しては、Fitting Mode(-)よりFitting Mode(+)のほうが殿部の体圧値が有意に高かったが、いずれの体圧値も褥瘡発生リスク値である40 mmHg以下であった。本研究より、Fitting Modeは、圧分散能を失うことなく殿部の沈み込みを予防できることが示された。</p>

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