-
- 松井 裕章
- 東京大学大学院工学系研究科
書誌事項
- タイトル別名
-
- Surface Structural Control of Oxide Semiconductor Nanoparticles for Transparent Heat-insulating Applications
抄録
<p>本研究は,透明酸化物半導体(In2O3:Sn, ITO)ナノ粒子を用い,ナノ粒子間界面の熱輸送過程に着目して高い断熱性能(低熱伝導率)を実現することを目標とした.特に,パルス光加熱サーモリフレクタンス法を活用し,ナノ粒子間界面の熱拡散過程の理解,及びそれらの理論的考察から,ITOナノ粒子薄膜の熱伝導性を評価した.ITOナノ粒子薄膜は低熱伝導率(0.3 [W/m·K])を示し,ナノ粒子間界面の熱伝導性(フォノン伝搬)の抑制が起因した.更に,ITOナノ粒子薄膜の膜密度は低く,これも低熱伝導率が得られた原因として検討された.故に,ITOナノ粒子薄膜の熱輸送過程は,ナノ粒子の構造形態及びその3次元積層手法が熱伝導率制御に重要な役割を果たすことを見出した.本成果は,住宅や自動車等のウインドウ応用に向けて,「可視透明性」と「断熱」を両立した高機能な材料創出に寄与する.本課題は,酸化物半導体ナノ粒子界面の熱流制御に向けた今後に研究指針を与えた.</p>
収録刊行物
-
- ホソカワ粉体工学振興財団年報
-
ホソカワ粉体工学振興財団年報 28 (0), 93-97, 2021-05-25
公益財団法人 ホソカワ粉体工学振興財団
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390569612378623872
-
- NII論文ID
- 130008043291
-
- ISSN
- 21894663
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可