介護家族の会による認知症カフェ運営における ボランティアスタッフの活動と学び -開設後1年間の実態と円滑な開設・運営に必要な事項の検討-

書誌事項

タイトル別名
  • ASSESSING THE ACTIVITIES AND LEARNING OF VOLUNTEER STAFF WHO WORKED AT A FAMILY CAREGIVER ASSOCIATION’S DEMENTIA CAFE: ACTUAL CONDITIONS IN THE YEAR AFTER THE CAFE’S OPENING AND CONSIDERATIONS FOR ITS EFFECTIVENESS AND CONTINUED OPERATION
  • カイゴカゾク ノ カイ ニ ヨル ニンチショウ カフェ ウンエイ ニ オケル ボランティアスタッフ ノ カツドウ ト マナビ : カイセツ ゴ 1ネンカン ノ ジッタイ ト エンカツ ナ カイセツ ・ ウンエイ ニ ヒツヨウ ナ ジコウ ノ ケントウ

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抄録

<p>目的:介護家族の会による認知症カフェ運営におけるボランティアスタッフの活動と学びを明らかにし,認知症カフェの円滑な開設・運営に必要な事項を検討する。</p><p>方法:認知症カフェで活動するボランティアスタッフ10名を対象に,カフェ開設後1か月,3か月,6か月,1年の時点でグループインタビューを行った。インタビュー結果は内容の類似性を基にカテゴリー化を行なった。</p><p>結果:それぞれの時期で以下のカテゴリーが抽出された。カフェ開設後1か月では,【運営時における調整事項】【かかわり方の学び】の2つのカテゴリーが,カフェ開設後3か月では,【認知症カフェのしくみの理解】【認知症カフェの持つ力】【社会の中での認知症カフェの役割】の3つのカテゴリーが,カフェ開設後6か月では,【カフェ運営の安定感】【認知症カフェがもたらす効果】【顔の見える関係】の3つのカテゴリーが,カフェ開設後1年では,【介護者,認知症の人,スタッフに生じた変化】の1つのカテゴリーが抽出された。</p><p>結論:カフェ運営におけるボランティアスタッフの活動と学び,認知症カフェの円滑な開設・運営に必要な事項について以下の4つのことが推察された。①ボランティアスタッフの活動は,開設後1か月は,PR活動,カフェ機能の遂行など運営に関する調整事項が多く,3か月以降は,カフェの内容やかかわり方へ移行した。②ボランティアスタッフは,認知症カフェの役割として,介護者の思いを聞くこと,介護経験者からの体験を基にしたアドバイスの提供が必要であることを学んだ。③ 認知症カフェ運営におけるボランティアスタッフの学びは,認知症カフェの存在意義の認識,カフェ目的の自覚であった。④安心できる場としての認知症カフェを作り上げられること,本人・介護者の話を聞くことができる場であることが認知症カフェの円滑な開設・運営に必要な事項として考えられた。</p>

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