17歳男性に発生した肝細胞腺腫(径25cm)の1例

  • 石塚 千紘
    北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室I
  • 島田 慎吾
    北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室I
  • 神山 俊哉
    北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室I
  • 折茂 達也
    北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室I
  • 蒲池 浩文
    北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室I
  • 杉野 弘和
    北海道大学大学院医学研究院病理学講座腫瘍病理学教室
  • 三橋 智子
    北海道大学病院病理診断科/病理部
  • 武冨 紹信
    北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室I

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of a Large Hepatocellular Adenoma in a Young Man
  • 17サイ ダンセイ ニ ハッセイ シタ カン サイボウセン シュ(ケイ 25cm)ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は生来健康な17歳の男性.腹部膨満を契機に,肝右葉に径25cmの肝腫瘍が発見された.肝炎ウイルスマーカーは陰性,AFPは正常値でPIVKA-IIが12,738mAU/mlと異常高値を認めた.造影CTおよびMRIで腫瘍は漸増性の造影効果を伴っており,一部造影効果の乏しい不整形領域を認めた.腫瘍の大部分はEOB-MRIの肝細胞相で取り込み低下は軽度であり,肝細胞癌としては非典型的であったが悪性の可能性が否定できないことと破裂の危険性があることから手術適応と考え,肝右3区域切除を施行した.術後経過は良好で,術後13日目に退院となった.病理診断はβ-catenin活性化型肝細胞腺腫であり,悪性所見は認めなかった.PIVKA-IIは切除後速やかに低下した.今回,若年男性に発生した稀な巨大肝細胞腺腫の1切除例を経験したため,文献的考察を加えて報告する.</p>

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参考文献 (28)*注記

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