在宅重症心身障害児(者)の母親の養育経験における主観的QOLの変化と関連要因

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タイトル別名
  • Subjective QOL changes and associated factors in experiences of mothers nursing children (adults) with severe motor and intellectual disabilities at home.
  • ザイタク ジュウショウ シンシン ショウガイジ(モノ)ノ ハハオヤ ノ ヨウイク ケイケン ニ オケル シュカンテキ QOL ノ ヘンカ ト カンレン ヨウイン

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抄録

本研究の目的は、重症心身障害者児(者)(以下、重症児(者))の母親の主観的QOLに影響をもたらす要因を子のライフステージごとに肯定的、否定的の両側面から明らかにし、母親への支援示唆を得ることである。青年期以降の重症児(者)と暮らす母親6名を対象とし、ライフ・ライン・インタビューメソッドを用いた半構造化面接調査を行った。母親の主観的QOLは、子の障害の告知後や疾患の診断後に最も低い傾向にあった。その後、上昇、下降を繰り返し、過去の出来事に肯定的な意味づけをしながら回復に向かう母親と低迷していく母親に分かれた。主観的QOLを高める要因は、子の成長の実感、社会とのつながり、母親の社会的役割の再獲得、家族の支えが挙げられた。一方、主観的QOLを低くする要因は、子の健康状態の悪化、二次障害による治療の決断、親と子の二重介護の負担、母親自身の介護力低下が挙げられた。子のライフステージ各期の困難な状況に対する母親の回復を助けるためのアプローチの視点が見出された。

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