-
- 松繁 卓哉
- 国立保健医療科学院
書誌事項
- タイトル別名
-
- Screening Debates and Challenges for the Theory of Surveillance Medicine
- スクリーニング ロンソウ ト カンシ イリョウロン ノ コンニチテキ カダイ
この論文をさがす
抄録
<p>20世紀後半以降、人々の日常生活における様々な問題(「出産」「睡眠」「気分」他)がますます医療の扱うべき対象とされてきた。同時に、病気として顕在化する前に「リスク」を発見するためのスクリーニング(検診)の仕組みが整備されてきた。社会学研究は、医療化論・監視医療論を通じて、こうした状況の理解・説明に取り組んできた。本稿は、近年、米国を中心に巻き起こされたスクリーニングをめぐる論争に着目しながら、現実の社会動向が、監視医療論の説明様式を超えて展開されている点を提示する。</p><p>「便益–害」という軸をもとに検診・医療介入の是非を検討する思潮は、「早期発見」「早期治療」に対する態度変容を萌芽させただけでなく、この対比軸上の「グレーエリア」において医学的所見のみならず、多種多様な要素を含めた価値判断を人々に課した。これらの動向をふまえた監視医療論の再構築が必要となっている。</p>
収録刊行物
-
- 保健医療社会学論集
-
保健医療社会学論集 31 (1), 94-104, 2020-07-31
日本保健医療社会学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390288944733974144
-
- NII論文ID
- 130008072065
-
- NII書誌ID
- AN10421975
-
- ISSN
- 21898642
- 13430203
-
- NDL書誌ID
- 030606680
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
- KAKEN
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可