秋田大学医学部附属病院における腎移植後患者の社会復帰支援ー社会福祉士(MSW)をはじめとする多職種との連携

DOI
  • 瀬田川 美香
    秋田大学医学部附属病院 地域医療患者支援センター・がん相談支援センター
  • 伊藤 歩
    秋田大学医学部附属病院 第二病棟2階
  • 相庭 結花
    秋田大学医学部附属病院 第二病棟2階
  • 金子 幸太
    秋田大学医学部附属病院 地域医療患者支援センター・がん相談支援センター
  • 河本 萌
    秋田大学医学部附属病院 地域医療患者支援センター・がん相談支援センター
  • 秋山 みどり
    秋田大学医学部附属病院 地域医療患者支援センター・がん相談支援センター
  • 佐藤 滋
    秋田大学医学部附属病院 腎疾患先端医療センター
  • 齋藤 満
    秋田大学医学部附属病院 血液浄化療法部
  • 沼倉 一幸
    秋田大学医学部附属病院 腎泌尿器科学講座
  • 山本 竜平
    秋田大学医学部附属病院 腎泌尿器科学講座
  • 藤山 信弘
    秋田大学医学部附属病院 腎疾患先端医療センター

この論文をさがす

抄録

<p>腎移植後患者は、透析や制限の多い治療から解放されることより、他の腎代替療法である血液透析・腹膜透析を選択した患者よりも社会復帰率が高いと言われている。当院では、2018年1月から2018年12月に当院で生体腎移植を受けて1年後もフォローされていた患者18名(うち1名は学生)のうち、16名が移植前から就労しており、15名が復職および再就職、復学している。しかし、中には移植前より透析による時間的制限で就労が困難だった患者、入院のため職を失った患者、移植後に社会復帰をしても職場の理解が得られずに退職した患者などがいる。腎移植後に社会復帰をしやすくするために①移植前や退院前に仕事や就学状況について情報収集を行い、主治医とも相談しながら病状に応じたアセスメントを行うこと②社会復帰後に関わる方に、腎移植後の外来通院間隔や治療、仕事や学業において注意すべき点などについて理解してもらうこと③一度社会復帰した後に、何か問題が生じて本人が援助を希望した場合にも相談の上で介入していくことが必要と考える。また、社会復帰支援はレシピエント移植コーディネーターのみでは行うことができず、他職種との協力が必要なケースも多い。今回、当院の腎移植後患者のうち、本人・家族より社会復帰について相談があり、MSWと連携して支援を行った事例を用いながら考察し、報告する。</p>

収録刊行物

  • 移植

    移植 55 (Supplement), 333_1-333_1, 2020

    一般社団法人 日本移植学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ