修復的実践としての生徒指導

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書誌事項

タイトル別名
  • Student Guidance as a Restorative Practice
  • From the Viewpoint of Restorative Conversation
  • 修復的対話という視点から

抄録

児童生徒の主体的な問題解決が求められる生徒指導において,修復的実践は有用な方法となり得る。しかし,現場では修復的な対応が行われている一方で,修復的実践という観点から実践事例が検討されることはほとんどなかった。そこで本研究では,学校現場で行われた対立解決の話し合いを修復的実践の観点から検討することを目的とした。小学生児童2 名の間の対立解決の話し合い過程を,ナラティヴセラピーの視点に基づいて作られた修復的実践である修復的対話の枠組みから検討した結果,個人を問題視せず関係に焦点を当て,各児童のストーリーを尊重し,その主体性を重視する,主として問いかけを用いた学級担任の働きかけが,関係修復をもたらしていたことが示唆された。加えて,本実践には,児童が問題解決できる範囲を見極める担任の教師としての専門性と,個人を問題視しない学校側のチーム体制の姿勢も寄与していたことが推察された。本稿が示すように,現場の実践を意味づける研究は,見えにくい有益なスキルを広く利用可能なものとする上で役に立つと考えられる。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390008089765496960
  • NII論文ID
    130008098340
  • DOI
    10.24525/jaqp.20.special_s2
  • ISSN
    24357065
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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