ハイパースキャンによるライブでの二者相互作用神経メカニズム研究の新展開

DOI
  • 田邊 宏樹
    名古屋大学 情報学研究科 心理・認知科学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Recent trends in research for neural basis of live interacting dyad using hyperscanning

抄録

<p>ヒトの社会性に関わる脳機能研究はこの20年の間に膨大な研究がなされ,次々とその神経基盤を明らかにしてきた。これらの研究のほとんどは当初から現在に至るまで個人の脳を対象としているが,一方コミュニケーション場面でのやりとりはリアルタイム性を持ちダイナミックで相互作用的である。その点重視する研究者を中心に,リアルな相互作用をしている複数の人間を対象としたハイパースキャン研究が急速に広まっている。そこで用いられる脳活動計測装置はMRIやMEGを含めさまざまであるが,最近では二者相互作用の実験環境を容易に構築できるNIRSやEEGを使った研究が爆発的に増加している。ただし,現状のハイパースキャン研究を一括りにはできず,むしろ研究が増えるにしたがって混迷しているようにも見える。その理由として,計測パラメータの時空間特性が大きく違いデータの持つ意味が異なること,さらに解析手法もバラバラで着目する点も異なり統一的な見解を得にくいこと,が挙げられる。そこで本演題では,まずそれぞれの脳機能計測装置を用いたハイパースキャン研究の現状を幾つか例を挙げて紹介し,次にこの研究領域の今後の展開について議論する。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual59 (Abstract), 247-247, 2021

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390852714994231680
  • NII論文ID
    130008105181
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual59.247
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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