認知症予防を目指した楽器演奏・音楽療法

• 赤澤 堅造

  希望の家/大阪大学名誉教授

• 奥野 竜平

  摂南大学　理工学部　電気電子工学科

• 一ノ瀬 智子

  武庫川女子大学　音楽学部　音楽科

• 田部井 賢一

  東京都立産業技術大学院大学 産業技術研究科 産業技術専攻

• 近藤 瑛佑

  医療法人　中村会　介護老人保健施設あさひな

書誌事項

タイトル別名

• Music-based therapeutic intervention intended to prevent dementia and mild cognitive impairment

抄録

認知症を薬により根本から治すという治療法は，まだ確立していない．米国で修道女Nunを対象とした認知症の縦断研究「Ｎｕｎ　Ｓｔｕｄｙ」があり，認知症の予防あるいは進行を予防するためには，神経・精神活動や適度な運動を盛んにするということが重要であることが示唆されている．つまり非薬物的な介入の重要性が示されている．楽器演奏および音楽療法などの介入に対するエビデンスは十分ではないが，着実に蓄積されつつある．本研究では，これに焦点をあて，健常者，ＭＣＩ者，認知症患者を対象として，認知症予防のエビデンスン関する文献調査を実施し，その結果を報告する．筆者らは，障害のある方々が容易に楽曲を本格的に演奏できるアクセシブル電子楽器サイミスを開発し、この10数年にわたり，福祉施設や医療施設での利用を推し進めてきた．プログラム化した楽譜をコンピュータに内蔵させ楽器サイミスである．スイッチ，タッチパネル，エアバッグ等のユーザインタフェースが利用できる．本報告では，これらのデバイスの概要，そして健常高齢者，福祉施設における障害のある中高年者，中重度の認知症患者への使用例などを紹介する

収録刊行物

• 生体医工学

  生体医工学 Annual59 (Proc), 606-608, 2021

  公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報

• CRID: 1390289765040616960
• NII論文ID: 130008105476
• DOI: 10.11239/jsmbe.annual59.606
• ISSN: 18814379
• ISSN: 1347443X
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可