凍結肩に対する非観血的関節授動術後のリハビリテーションの注意点

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抄録

凍結肩に対して非観血的関節授動術は,良好な成績との報告があるが,術後可動域の悪化や肩痛が再発したとの報告もある.そこで今回,凍結肩と診断され非観血的関節授動術を行った24例24肩を対象とし,術後1週~術後1年の自動可動域ならびに疼痛の推移について調査した.疼痛に関しては,Visual Analogue Scale(以下,VAS)で評価した.自動可動域は,術前で屈曲・下垂位外旋・内旋がそれぞれ,100 ± 12° ,14 ± 12° ,殿部 ± 1,術後1週で,163 ± 11° ,39 ± 12° ,L1 ± 1,と術前よりも有意に改善していた.疼痛においても,術前で,85 ± 18mm,術後1週で27 ± 25mm,と有意に改善しており,早期に自動可動域改善・除痛が可能であった.しかし,疼痛は,術後1か月でVAS 13 ± 15mmとなるものの術後2か月で24 ± 25mm有意に再燃していた.術後2か月時は自動可動域の改善が良好であるにも関わらず,疼痛が再燃する傾向にあるため,医師と連携し疼痛対策を講じる必要があるものと考えられた.

収録刊行物

  • 肩関節

    肩関節 45 (2), 382-386, 2021

    日本肩関節学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390852879452758784
  • NII論文ID
    130008113121
  • DOI
    10.11296/katakansetsu.45.382
  • ISSN
    18816363
    09104461
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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