肘頭骨折後肘関節拘縮に対し観血的関節授動術を行った1例

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  • The arthrolysis for stiff elbow after operation of olecranon fracture - a case report -

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抄録

52歳女性.5か月前に転倒し右肘頭骨折を受傷,他院で骨接合術を施行された.術後外固定は行われず,自動運動を行うように口頭指導されたが,疼痛のためできず肘屈曲位で保持していた.初回術後5週で近医を受診し,リハビリを開始されたが改善しなかったため,初回術後4か月で当院を紹介された.上腕二頭筋の防御性筋収縮を認め,肘関節可動域(伸展/屈曲)は -65°/70°であった.全身麻酔,腕神経叢ブロック下(持続カテーテルチューブ留置)に,抜釘後,内側進入で前方・後方関節包を切離 ,内側側副靱帯後斜走繊維を切除した.術中最終可動域は,重力を利用した屈伸では -5°/130°,他動負荷下では 0°/145°であった.術翌日より,筋の防御性収縮を避けながら,自動運動,自重による可動域訓練を行った.持続的他動運動装置も使用した.術後3週で退院,通院リハビリを継続した.術後6か月で 0°/140°,疼痛もなかった.

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