好酸球性副鼻腔炎における活性化好酸球の役割

  • 尹 泰貴
    関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 神田 晃
    関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科 関西医科大学アレルギーセンター
  • 小林 良樹
    関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科 関西医科大学アレルギーセンター
  • Bui Van Dan
    関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 鈴木 健介
    関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 三谷 彰敏
    関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 朝子 幹也
    関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科 関西医科大学アレルギーセンター
  • 岩井 大
    関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科

書誌事項

タイトル別名
  • Role of activated eosinophils on Eosinophilic chronic rhinosinusitis

抄録

<p>好酸球性副鼻腔炎(Eosinophilic chronic rhinosinusitis: ECRS)は,高頻度に喘息を合併する難治性の慢性副鼻腔炎であり,上下気道にわたる好酸球性気道炎症である.炎症局所に浸潤している組織好酸球は,活性化し病態形成に重要な役割を果たしている.好酸球の活性化マーカーとしてCD69分子が知られているが,CD69分子の機能的役割は,十分に解明されていない.そのため我々は,好酸球性副鼻腔炎患者の組織から好酸球を単離し,好酸球の活性化とCD69の発現の相関およびその機能的役割の解明をおこなった.結果,CD69分子がヒト末梢血好酸球に比較して組織好酸球に高く発現し,CD69の発現量が症状の重症度と相関していることを明らかにした.さらには,CD69の刺激により好酸球性特異的組織傷害性タンパク質の一種であるEPX(Eosinophilic Peroxidase)を放出することを明らかにした.このことより好酸球性副鼻腔炎に対して,CD69分子は新たな治療戦略のターゲットとなることが期待される.</p>

収録刊行物

参考文献 (16)*注記

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