服装の縞模様による体型錯視

書誌事項

タイトル別名
  • Body size illusion by vertical and horizontal stripe patterns of clothes

抄録

<p>縦縞が横縞よりも横幅が長く知覚される錯視をヘルムホルツ錯視と呼ぶ。一方で,ファッション業界では,縦縞模様は横縞模様よりも横幅が細く,身長が高く見えるとされ,逆の錯視が主張されている。本研究1では 3D人体モデルを用いて,服装の縞模様による体型錯視効果を,縞の向き(縦,横),duty比(0.1,0.5),太さ(4水準)の要因を操作し,階段法のアルゴリズムに基づいて測定した。参加者は20名の大学生であった。標準刺激は日本人女性の 3D平均体型CGモデルが白と黒の縞模様のワンピースを着用した画像であった。比較刺激はグレーの全身タイツを着用したCGモデルであり,平均体型からスリーサイズが±10 cmの範囲で 2 cmずつ変化した11段階の刺激を用いた。参加者の課題は左右に並んで提示されたモデルのうち,より太って見える方を選ぶことであった。その結果,縦縞ではduty比0.5のほうが0.1より細く知覚された。duty比0.5の時のみ横縞より縦縞のほうが細く知覚された。しかも,縦縞でも横縞でも縞が細くなるほど体型が細く知覚されていた。さらに研究2では縦縞・横縞の服が身長の知覚に及ぼす錯視効果も検討した。</p>

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