Dual development of affective-speech-based emotion perception

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  • 発話からの感情知覚における2つの処理の発達―幼児期を対象とした検討―

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Abstract

<p>口調と言語内容が異なる感情を表す発話を聞いた際,大人は口調を重視して話者の感情を判断する一方で,幼児は言語内容を重視する。しかしこの時期の幼児は口調から感情を読み取れないわけではなく,より幼い乳児でも口調に一致する表情を長く見るとされていた。本研究では,発話からの感情知覚において,話者の感情を特定の感情カテゴリーに当てはまめて判断する言語的な処理と,口調に一致する表情を見る非言語的な処理の2つが存在すること,更に言語的な処理は幼児期に発達する一方で非言語的な処理は共通して見られることを検討した。3歳児と5歳児を対象に,口調と言語内容が異なる感情を表す発話を聞かせ,PCの画面に表示した2つの表情から話者の感情を回答させ,その際の視線も記録した。結果,5歳児は口調を重視して話者の感情を回答したが,3歳児は言語内容にも影響されていた。また,視線を分析すると,年齢差は見られず,口調に一致する表情が長く見られていた。本研究から,年齢を問わず,口調に一致する表情を見るような非言語的な処理が見られること,また幼児期において,話者の感情を特定のカテゴリーに当てはめるような処理が発達していくことが示唆された。</p>

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