思い込み，勘違い，注意不足はなぜ起こるのか？─人間の認知・行動の特性から医療安全を考える─

• 石松 一真

  滋慶医療科学大学大学院医療管理学研究科

書誌事項

タイトル別名

• Why Do Beliefs, Misunderstandings, and Lack of Attention Occur? - Considering Patient Safety from the Viewpoint of the Characteristics of Human Cognition and Behavior

抄録

医療場面のヒューマンエラーは「医療関係者や家族，患者自身の認知，判断，行動などによって，本来期待された治療の機会が損なわれること」を指す．本稿では，行動の基盤となる情報処理過程を踏まえ，“To err is human”の所以の理解を試みた．まず，注意の特性と思考の癖（認知バイアス）に焦点を当て，思い込み，勘違い，注意不足が生じるメカニズムについて検討した．次にヒューマンエラーの問題にチームとして取り組むために重要となるコミュニケーションの問題を取り上げた．本稿が，自身の認知・行動の特性を理解し，日々現場で経験する事象を人間の情報処理の観点から捉えなおす機会となれば幸いである．

収録刊行物

• 日本臨床麻酔学会誌

  日本臨床麻酔学会誌 41 (7), 656-662, 2021-11-15

  日本臨床麻酔学会

キーワード

• ヒューマンエラー
• 情報処理
• 注意
• 認知バイアス
• コミュニケーション

詳細情報

• CRID: 1390290769914530176
• NII論文ID: 130008141197
• DOI: 10.2199/jjsca.41.656
• ISSN: 13499149
• ISSN: 02854945
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsca/41/7/41_656/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2022088798
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可