再発・転移頭頸部癌に対する網羅的がんゲノム解析と臨床的有用性

  • 遠山 皓基
    東京医科歯科大学医学部附属病院がん先端治療部がんゲノム診療科 東京医科歯科大学大学院口腔放射線腫瘍学分野
  • 加納 嘉人
    東京医科歯科大学医学部附属病院がん先端治療部がんゲノム診療科 東京医科歯科大学大学院臨床腫瘍学分野
  • 野地 理夏
    東京医科歯科大学医学部附属病院がん先端治療部がんゲノム診療科 東京医科歯科大学大学院顎口腔外科学分野
  • 青柳 康子
    東京医科歯科大学医学部附属病院がん先端治療部がんゲノム診療科
  • 松寺 翔太郎
    東京医科歯科大学医学部附属病院がん先端治療部がんゲノム診療科
  • 大野 十央
    東京医科歯科大学医学部附属病院頭頸部外科
  • 有泉 陽介
    東京医科歯科大学医学部附属病院頭頸部外科
  • 道 泰之
    東京医科歯科大学大学院顎口腔外科学分野
  • 富岡 寛文
    東京医科歯科大学大学院顎口腔外科学分野
  • 島本 裕彰
    東京医科歯科大学大学院顎口腔外科学分野
  • 吉村 亮一
    東京医科歯科大学医学部附属病院放射線治療科
  • 朝蔭 孝宏
    東京医科歯科大学医学部附属病院頭頸部外科
  • 原田 浩之
    東京医科歯科大学大学院顎口腔外科学分野
  • 三宅 智
    東京医科歯科大学大学院臨床腫瘍学分野
  • 三浦 雅彦
    東京医科歯科大学大学院口腔放射線腫瘍学分野
  • 池田 貞勝
    東京医科歯科大学医学部附属病院がん先端治療部がんゲノム診療科

書誌事項

タイトル別名
  • The clinical utility of comprehensive genomic profiling for recurrent / metastatic head and neck cancer

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抄録

頭頸部癌患者14例18件に対しFoundationOne CDxなどのがん遺伝子パネル検査を使用し,組織検体15件(83.3%),血液検体3件(16.6%)における遺伝子変異の解析を行った。原発部位別では,舌癌が6例(42.8%)と最多で,検出された遺伝子変異としてはTP53,TERT promoter,CDKN2Aなどであり,全ゲノム解析を用いた既報と矛盾しない結果となった。14例のうち,治療候補があった症例は11 例(78.6%)であったが,実際に遺伝子パネル検査に基づいて治療を行った症例は2例(14.3%)であり治療薬へのアクセス率の向上が今後の課題となった。また,TMB(Tumor Mutational Burden)が高値を示した3症例のうち2例で免疫チェックポイント阻害剤による奏効が得られ,TMBが頭頸部癌の実臨床における新たなバイオマーカーとして有用である可能性が示唆された。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 47 (4), 359-365, 2021

    日本頭頸部癌学会

参考文献 (11)*注記

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