ケニアにおける司法化する選挙と2022年大統領選挙の行方――司法化の進捗は選挙暴力を防ぐのか?――

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書誌事項

タイトル別名
  • Judicializing Elections in Kenya and Prospects for the 2022 Presidential Election: Will Progress in Judicialization Prevent Electoral Violence?

抄録

<p>2013年と2017年のケニアでの総選挙は比較的平和裏に実施され、暴力的な争いは限定的であった。他方で、ケニアでは選挙をめぐる裁判が増加し、権力に対する司法という公式なルールが果たす役割が高まる司法化の進捗がみられた。近年、アフリカではケニアのほかにも、マラウイ、ザンビア、ナイジェリアなどで、大統領選挙に関連した裁判が提起され、権力に対する公式なルールが果たす役割は高まっている。上記のいずれの国でも大規模な暴力には至っておらず、アフリカ域内の選挙をめぐる司法化は、平和な選挙の実施における重要な要素かもしれない。そこで本稿は、ケニアの選挙をめぐる司法化が、次回2022年に予定されている大統領選挙にどのような影響を与えているのか、裁判所での議論を手がかりに考察した。そして、ケニアでは制度改革を契機とした司法化が進捗する一方で、法に基づく公式な制度が、法に基づかない非公式な制度に補完されている現況を本稿での考察によって明らかにした。このため、必ずしも裁判にて紛争そのものが解決されるとは言い切れず、政治エリートの個人的な取引が引き金となって、2022年大統領選挙をめぐる緊張がさらに高まる可能性は否定できないことを指摘した。</p>

収録刊行物

  • アフリカレポート

    アフリカレポート 60 (0), 7-18, 2022-02-15

    独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390572589998495744
  • NII論文ID
    130008160338
  • DOI
    10.24765/africareport.60.0_7
  • ISSN
    21883238
    09115552
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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