へき地医療拠点病院におけるへき地の看護職への支援の実態と課題

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  • Current Conditions of Support Provision for Nurses at Hub Hospitals in Remote Areas
  • ヘキチ イリョウ キョテン ビョウイン ニ オケル ヘキチ ノ カンゴショク エ ノ シエン ノ ジッタイ ト カダイ

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抄録

本研究の目的は,へき地医療拠点病院におけるへき地の看護職への支援の実態と課題を明らかにすることである。全国のへき地医療拠点病院294施設を対象に自記式調査票を郵送し,64施設より回答があった(回収率21.8%)。<br>  64施設中29.7%がへき地の看護職への支援を行なっており,支援内容は派遣と研修・相談であった。支援の「役割」と「必要性」が「ある」と回答した施設は,それぞれ93.2%と93.8%であった。また,へき地への看護職派遣の経験が「無し」の53施設中30.2%が「へき地への看護職派遣の可能性」が「ある」と回答し,支援の役割の認識と看護職派遣の必要性の認識は高かった。<br>  へき地の看護職への支援の課題には『へき地医療拠点病院の看護職不足』,『連携および支援体制構築の難しさ』,『へき地医療の情報・知識が少ない』,『へき地医療拠点病院の役割の理解不足』,『へき地の看護職への支援を行なう看護職の選定や処遇等の対応』,『へき地の看護職への支援を行なうための支援』が挙げられた。<br>  へき地の看護職に対する研修や医療・看護の相談は,へき地の看護職が職場を離れなくてもよい工夫がなされていた。へき地の看護職への支援を拡大するには国や行政が介入し,看護職派遣を見越した人員配置と,へき地への支援をシステムとして整えていくことが必要である。また,へき地の看護職への支援に関する実践報告や実態調査の実施,へき地医療の関係者に情報を発信することが必要である。

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