活性汚泥処理,緩速ろ過,および活性炭ろ過の組み合わせによるメタン発酵消化液の清澄化

  • 藤田 明則
    創価大学大学院 理工学研究科 修復生態学研究室
  • 岸 正敏
    創価大学 プランクトン工学研究所
  • 関根 睦実
    創価大学大学院 理工学研究科 修復生態学研究室
  • 戸田 龍樹
    創価大学大学院 理工学研究科 修復生態学研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Anaerobic Digestion Effluent Purification using Activated Sludge Process, Slow Sand Filtration, and Activated Carbon Filtration

抄録

メタン発酵消化液に含まれる窒素やリン等の栄養塩を微細藻類の培養に利用するには,浮遊物質 (SS) 等の夾雑物を除去しつつ栄養塩を残存させる必要がある。本研究では発展途上国で利用可能な3種の適正技術の組み合わせによる夾雑物除去を試みた。安価かつ簡便な SS 除去法である緩速ろ過を中心に,前段に活性汚泥処理を,後段に活性炭ろ過を設けた結果,91 % の平均SS除去率が達成された。緩速ろ過では,活性汚泥処理後に残存した SS の 69 % が除去され,活性汚泥処理による粒子の凝集が緩速ろ過の高い SS 除去能に寄与したと考えられる。また,活性炭ろ過による溶存有機炭素の平均除去率は 47 % であり,光合成有効波長の吸光度が平均 70 % 減少した。栄養塩濃度は,無機態窒素・リンともに有意な減少はみられず,ほとんど残存した。3 種の適正技術の組み合わせにより,栄養塩を残存させつつ,SS および溶存態有機物の選択的な除去が可能である。

収録刊行物

参考文献 (18)*注記

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