スマートフォンと靴センサを活用した災害時通行路の状況推定

抄録

都市部などでの災害時には建物の倒壊や落下物の散乱,道路陥没など,地形が大きく変化していることが多く,迅速な避難誘導や救助活動のためには,災害時環境の把握が求められる.しかし,災害救助チームや警察,自治体は被害対応に追われ,それらの状況把握に割り当てる人的余裕はないため,救助活動や避難行動などの個人センシングからそのような状況把握が可能であることが望ましい.そこで,本研究ではスマートフォンとウェアラブルセンサを用いて災害現場の安全状況や地形を推定する手法を提案する.スマートフォンを用いて被災者の避難行動を認識し,災害時特有の行動(危険回避行動など)を検出することで,各地点の安全性を判断する.また,複数人からの情報集約により推定精度を向上させる枠組みも設計している.さらにスマートフォンで把握できない詳細な地形情報は,救助隊などが装着すると仮定する靴に装着された三軸加速度センサを用いて地面の傾斜ならびに歩きやすさを算出する方法も提案する.評価実験を行い,スマートフォンを用いて移動行動を識別できること,ならびに靴のセンサを用いて地面の傾斜が高精度で算出できることを示した.

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  • CRID
    1050292572137091968
  • NII論文ID
    170000086004
  • Web Site
    http://id.nii.ac.jp/1001/00104885/
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    conference paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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