高度IT資格制度を対象とする国際規格ISO/IEC 24773

IPSJ Open Access

Bibliographic Information

Other Title
  • 特集号投稿論文

Search this article

Abstract

社会におけるITサービスの高度化を支える高度IT人材の能力を適切に評価するために,さまざまな高度IT資格制度が運用されている.ISO/IEC JTC1/SC7/WG20では,国際的に通用する高度IT資格制度に関する要求事項の定義を目的としてISO/IEC 24773:2008(ソフトウェア技術者を対象とする資格制度に対する比較の枠組み)の改訂を進めている.規格改訂の過程では,高度IT資格制度を実際に運営しているIEEE Computer Society,INCOSE(The International Council on Systems Engineering),情報処理学会等の協力を得て規格改訂を進めるとともに,関連する規格を有するCEN(欧州標準化委員会)やIEA(International Engineering Alliance)とも連携して賛同者を増やした.また,規格を4つの部分に分けて設計し,作業やスケジュールの分散を図った.さらに,ISO/CASCOとのコミュニケーションを密に行うとともに,情報処理学会の認定情報技術者制度(CITP)を通じたフィージビリティスタディを通じて規格の妥当性を確認するなど,リスクを低減するための取り組みも併せて行った.既存の情報処理技術者試験や技術士(情報工学)資格は本規格に準拠できないが,CITP制度を導入することで,既存資格を活かしつつ,この問題を解決できる.本規格は改訂途上にあるが,Part 1を中心とする基本部分は国際規格案(DIS, Draft International Standard)投票を通じて承認され,ほぼ完成した.

Journal

Related Projects

See more

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top