Kappa指標による大学別UDPリフレクタ数の分析

抄録

DDoS に悪用されかねない UDP リフレクタを逓減することは永続的な課題のひとつであり,そのためには,各組織にどの程度の UDP リフレクタが存在するかを定量的に把握し相互に比較するための指標が必要である.そのような指標としては既に国単位で,国別コードのドメインである ccTLD から,ある ccTLD に存在する UDP リフレクタ数と増幅率および経路の帯域幅かその ccTLD が送出できる最大の DDoS トラフィック流量を推定した DDoS ポテンシャルが提案されている.DDoS ポテンシャルは各 ccTLD の状況を知る上で有用であるが,絶対量による指標であるため往々にして割当済 IP アドレス数の大きな ccTLD のスコアが高くなる.UDP リフレクタの状況を比較するに当たっても正規化した指標である Kappa 指標を,インターネットセキュリティ全般について情報収集・事案対応と調整・国際および国内連携等を行う組織であるJPCERT/CC が提案し,指標を用いた分析を行っている.これに対し本研究では,ccTLD 単位に比べてより細かい単位での分析に注目し,大学単位での分析を JPCERT/CC 提案の Kappa 指標を用いて行った.また,国単位での Kappa 指標による評価に比べデータ数が必然的に少ないためフリースケール性の確認を行い,対数を取ることで線形性が現れること,正規性の確認を行いサンプルが適正に抽出されていることの 2点において JPCERT/CC が行った回帰分析と同様の回帰分析が行えることの確認を行い,大学別 UDPリフレクタ数の分析を行った.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050292572112075520
  • NII論文ID
    170000181330
  • Web Site
    http://id.nii.ac.jp/1001/00202240/
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    conference paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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