クラウドセンシングによる屋内Wi-Fi APの3次元位置推定手法

抄録

本研究では,GPS による位置情報が付与された屋外の Wi-Fi ビーコン観測データと,位置情報が含まれない屋内の観測データから AP の 3 次元位置推定を行う手法を提案する.提案手法では,まず屋外におけるビーコン観測データとその観測位置情報,周辺の 3 次元都市モデルを基に電波伝搬シミュレーションを活用して建物壁面上に存在すると考えられる仮想的な AP 位置を推定する.さらに屋内の観測データから三次元多次元尺度構成法により屋内 AP の相対的な位置マップを生成し,この相対的な AP 位置マップとグローバル座標上の仮想的な AP 位置の位置合わせを行うことで,屋内 AP の 3 次元空間上の絶対位置を推定する.これにより屋内の観測位置情報や位置の基準となるアンカー等を利用せずに屋内 AP 位置が推定できるため,協力ユーザに一切のデータ入力を求めないクラウドセンシングによる AP 位置データベースの構築が可能となる.提案手法を実装し大阪大学情報科学研究科周辺で実験を行った結果,屋内観測の位置情報を一切用いることなく,屋内APの平均位置誤差 8.4m で AP 位置を推定することができた.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050292572146146688
  • NII論文ID
    170000181508
  • Web Site
    http://id.nii.ac.jp/1001/00202418/
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    conference paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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