ミトコンドリアDNAを用いた東南アジア在来ヤギにおける遺伝的多様性解析

書誌事項

タイトル別名
  • Mitochondrial genetic diversity of goat in South Eastern Asia
  • ミトコンドリア DNA オ モチイタ トウナン アジア ザイライ ヤギ ニ オケル イデンテキ タヨウセイ カイセキ

この論文をさがす

抄録

バングラデシュ在来ヤギ53個体とフィリピン在来ヤギ30個体におけるmtDNA D-loop HVI領域の塩基配列を決定し,DNAデータバンクにあるアジア在来ヤギの情報を加え,A,Bハプログループの起源について考察を行った.バングラデシュとフィリピン在来ヤギではそれぞれ25および5ハプロタイプに分類され,AおよびBハプログループから構成されていた.両国の在来ヤギのBハプログループにおける塩基置換率は,それぞれ0.0009と0.0006であり,極めて低い多様性を示した.また家畜化起源を推測するため,中東からの地理的距離と塩基置換率の相関を調べた.Aハプログループにおける順位相関係数はr=-0.7200であり有意な負の相関を示した(p=0.0469).一方,Bハプログループにおいては有意な相関を得られなかった(p=0.7782).この結果は,ヤギのAハプログループの起源が中東である仮説を支持していたが,Bハプログループの起源に関しては不明確であった.

収録刊行物

  • 日本畜産学会報

    日本畜産学会報 84 (2), 149-155, 2013

    公益社団法人 日本畜産学会

参考文献 (19)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ