チーズの70%エタノール可溶性画分をSep-PakC18カートリッジにより分離した非吸着および吸着画分のペプチドと抗酸化活性

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チーズ中のペプチドの性質や抗酸化活性を調べるために,市販チーズ14種類における70%エタノール可溶性画分中のペプチドをSep-PakC18カートリッジにより非吸着と吸着画分に分離した。70%エタノール可溶性画分とSep-PakC18で分離した吸着画分のペプチド量を調べ,70% Et-OH可溶性画分中のペプチドに占める吸着ペプチドの割合を算出した。その結果,マリボー,ゴーダ,エダムおよびチェダーの乳酸菌熟成チーズでは70% Et-OH可溶性画分の84%以上が吸着ペプチドであった。しかし,その他のチーズは80%以下で,特にカマンベールやブリーの白カビ,スチルトンやブルーの青カビ熟成チーズは50~60%で最も低かった。分離された両画分のβ-カロテン退色法による抗酸化活性を調べた。抗酸化活性は非吸着,吸着の両画分にいずれのチーズにおいても見出され,各チーズには少なくとも2種類の抗酸化成分,すなわち非吸着と吸着成分の存在が推定された。非吸着画分および吸着画分の抗酸化活性とペプチド量との相関関係についてそれぞれ調べた。その結果,比較的高い相関関係が両者に認められ,両画分の抗酸化活性成分はペプチドに起因する可能性が示唆された。

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