合成系統豚維持群の血統解析および繁殖形質における近交退化と遺伝的パラメータの推定
書誌事項
- タイトル別名
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- Analyzing Pedigree and Estimating Inbreeding Depression and Genetic Parameters of Reproductive Traits in a Synthetic Pig Strain
- ゴウセイ ケイトウ ブタ イジグン ノ ケットウ カイセキ オヨビ ハンショク ケイシツ ニ オケル キンコウタイカ ト イデンテキ パラメータ ノ スイテイ
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抄録
<p>我が国の養豚では三元交雑による肉豚生産が一般的であるが,単なる個体の組合せでは生産物にバラツキが生じてしまう。そこで遺伝的斉一性や生産性を向上させるために,閉鎖群育種による系統造成が行われている。トウキョウXはバークシャー種,デュロック種,北京黒豚を基礎品種に旧東京都畜産試験場で造成され,1997年に系統認定された日本初の合成系統豚である。トウキョウXは系統認定後17年を経過しており,近交度の蓄積による近交退化が危惧されている。そこで血統情報から実際の平均近交係数(F),任意交配時の平均近交係数( f ),平均血縁係数(R)および遺伝的寄与率を算出し,遺伝的多様性を評価した。また正規線形モデルの共分散分析により総産子数(TNB),分娩頭数,生産頭数(NBA) ,死産頭数(NBD),黒子数,哺乳開始頭数,哺乳中死亡頭数および離乳頭数(NW)に対する母豚,父豚,産子の近交度の影響を分析し,TNB,NBA,NBDおよびNWについて遺伝率を推定した。解析データはトウキョウXの血統記録(1990年∼2014年)および分娩記録(1997年∼2014年)であった。F,fおよびRは1997年ではそれぞれ6.9%,9.3%および20.0%であったが,2014年にはそれぞれ11.8%,14.7%および26.6%まで上昇した。認定豚の雄の遺伝的寄与率は2000年頃から偏りが生じ始め,2004年以降はおおむね横ばいであった。寄与率の推移は個体により大きく異なり,雌の遺伝的寄与率でも類似した結果を示した。共分散分析において,各近交度の効果は全形質において5%水準では有意性を示さなかったが,母豚の近交度の上昇に伴い繁殖性が低下する傾向がみられた。特にTNBの母豚の近交係数に対する回帰係数から,近交係数10%上昇あたりTNBが0.88頭減少する傾向がみられた。遺伝率はTNB,NBA,NBDおよびNWでそれぞれ0.11,0.07,0.03および0.05と推定された。繁殖形質に育種改良の余地があるか更なる検証が必要である。</p>
収録刊行物
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- 日本養豚学会誌
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日本養豚学会誌 53 (3), 95-104, 2016
日本養豚学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679684745856
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- NII論文ID
- 130006854598
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- NII書誌ID
- AN10202971
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- ISSN
- 1881655X
- 0913882X
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- NDL書誌ID
- 027715437
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可