回転流体中の対流循環(1) : 実験的研究

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タイトル別名
  • Convective Circulation in a Rotating Fluid
  • カイテン リュウタイチュウ ノ タイリュウ ジュンカン 1 ジッケンテキ ケン

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抄録

回転テーブル上に搭載された一様水深の円形水槽(f-面)において,温度差により対 / 流循環を生成し,その基本的性質を実験的に調べた. / 実験は 1)作業流体の上表面が自由で底面が固体壁(non-slip条件) / 2) 上面が自由で底面が重いでん粉乳液(semi-slip) / 3) 上面が固体壁で底面がでん粉乳液 / 4) 上下面ともに固体壁 の4つの場合につき,水槽側壁に一様冷却(又は加熱)を印加することにより行われた.なお,1) 及び2) の場合については上表面の局所冷却も試みられた. / 回転流体中の対流循環は,上下面の境界条件により,それぞれ固有の鉛直構造を持つことが明らかにされた.側壁の一様冷却(加熱)で作られる循環流は,1) の場合,anti-cyclonic (cyclonic)な順圧成分を持ち,底面のnon-slipの条件をほぼ直接的に満足する.3) の場合も優勢な順圧成分が現れるが,その向きは1) とは逆である.即ち,一様冷却に対してcyclonicとなる.2) 及び4) の場合は,順圧成分は消滅し,流れはほぼ内部モードとなる.固体壁に沿ってはEkman境界層が見られるが,でん粉液との境界面には見られない. / 表面の局所冷却によって作られる孤立渦の場合も,底面の境界条件に応じて全く同様な鉛直構造が観察された.

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