顎骨のFibro-osseous Lesion

書誌事項

タイトル別名
  • Fibro-osseous Lesions of the Jaws
  • ガッコツ ノ Fibro osseous Lesion 1 タンパツ ビョウヘ
  • Part 1. Solitary Lesions
  • 第1編単発病変について

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抄録

顎骨のfibro-osseouslesionは発生部位の数により単発性と多発性に分けられるが, 自験例は単発性156例, 多発性25例からなる。本稿 (第1編) では単発病変について検索した結果: を記載する。単発病変の組織分類はセメント芽細胞腫6例, 骨芽細胞腫5例, セメント質形成線維腫17例, 化骨性線維腫11例, 根尖性セメント質異形成症14例, 線維性骨異形成症49例, セメント質の塊状増殖からなりいわゆるセメント質腫としたもの47例, 根尖部に限局した病変で組織学的には線維性骨異形成症の像を示したもの1例, 従来の診断名には合致しなかったもの6例である。顎骨のセメント芽細胞腫, 骨芽細胞腫はともに比較的稀な疾患とされ報告例も少ないが, 自験例中ではそれ程少なくなかった。セメント質形成線維腫および化骨性線維腫は歯根膜由来の腫瘍性病変で, ほぼ同様の病像を示す。この2つの疾患は真の腫瘍と考えたが, 本態についてはさらに検討を要する。根尖性セメント質異形成症とした症例は欧米での報告例と同一疾患かどうかの比較検討が必要である。線維性骨異形成症の所見は従来の報告例と同様であり, 層板骨の形成もみられた。いわゆるセメント質腫としたものはセメント質病変の中では頻度の高いものであるが, 根尖性セメント質異形成症の成熟像か, 独立疾患か不明であった。偏光顕微鏡は鑑別診断に有用であるが, 絶対的ではなかった。

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被引用文献 (19)*注記

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