特異な腎過誤腫の1例

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  • A CASE OF SPECIFIC RENAL HAMARTOMA
  • トクイ ナ ジン カゴシュ ノ 1レイ

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抄録

症例は23歳女, 3年来の左季肋部腫瘤にて受診. IVUで左腎の造影をみず, 動脈撮影, 腎部CTならびにエコーで嚢胞を伴う左巨大腎腫瘍と診断. 経胸腹式アプローチによる左腎摘除術を施行. 左腎は21×13×11cm, 重量1381gm, 腫瘍は腎髄質, 腎盂ならびに上部尿管内全体を占めていた. 腫瘍は大小様々な多数の嚢胞を含んだ充実性腫瘍からなり, 腎実質は5mm以下の厚さであつた. 組織学的には腫瘍は上皮性と非上皮性組織からなり, 上皮成分は嚢胞ならびに腺管構造からなり, 非上皮性組織は angiomyomatous であつた. しかし脂肪組織は局所的に認めたにすぎない. 以上の病理組織学的所見から本症例は特異な腎過誤腫と診断した. 本腫瘍は Angiomyolipoma と Congenital mesoblastic nephroma of adult との中間的移行型と考えた.

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