大腸癌によるイレウス -Long tubeとTPN併用による治療-

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タイトル別名
  • INTESTINAL OBSTRUCTION DUE TO CARCINOMA OF THE COLON AND RECTUM: TREATMENT USING A LONG DECOMPRESSION TUBE AND A TOTAL PARENTERAL NUTRITION
  • ダイチョウガン ニヨル イレウス Long tube ト TPN ヘイヨウ ニ

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抄録

教室で経験した大腸癌によるイレウス例について,平均年齢,主訴,占居部位の検討を行った.これらのうち比較的最近の13例に対し,経鼻long tubeによる腸管内減圧吸引及び中心静脈高カロリー輸液(TPN)を併用した治療を行った. Long tubeはDennis tubeを使用し,挿入に際してはX線透視下にguide wireを用いて誘導して幽門通過率の向上を図った.<br>Tubeの幽門通過が得られた場合にはその減圧効果は著明であり,ほとんどの例で緊急減圧手術を必要とせず,イレウス症状の無い大腸癌として一期的予定手術が可能であった.左半結腸・直腸癌によるイレウス例のうち3例に大腸内容の減圧吸引が不充分であったが,この場合でも全て一期的予定手術が可能であった.またTPNの併用により術前術後の管理は極めて安全であり,術後合併症が発生した場合でも管理が容易であった.

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