春期の雨量による土壌窒素発現量(乾土効果)の予測

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  • シュンキ ノ ウリョウ ニヨル ドジョウ チッソ ハツゲンリョウ カンド コウ

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抄録

乾土効果の予測法を確立するため、土壌窒素発現水分点を調査した結果、土壌タイプによる変動は非常に少なく、各土壌ともほぼ18~20%程度であった。現地圃場における土壌水分や乾土効果発現量は最寄りアメダスの3、4月合計雨量との相関が高く、雨量と土壌水分は正相関、土壌窒素無機化量とは負の相関であり土壌タイプ毎に高精度で推定できた。 乾土効果の施肥設計への適用方法を検討し、平年の基肥窒素施用量を基準とした減肥率を土壌タイプ毎に策定した。合計雨量が100mm以下の時は平年の基肥窒素量の20%減肥、100~120mmで10%減肥、130~180mmでは平年基肥窒素量とし、190mm以上では10%の増肥をすることが必要となった。さらに作況試験の乾土効果を1975年(昭和50年)まで遡って推定し検討した結果、乾土効果の増大による生育量の増加が気象変動に対する生育調整を困難にしていると考えられた。 乾土効果の予測値と田植40日後の窒素吸収の平年比を検討し、予測値が高い年は窒素吸収の平年比も高く、本予測法の妥当性を確認した。

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