環境教育ツールとしての「説得納得ゲーム」―開発・実践・改良プロセスの検討―

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タイトル別名
  • “Persuasion Game” as a Tool for Environmental Education: Development, Practice and Improvement
  • 投稿論文 環境教育ツールとしての「説得納得ゲーム」--開発・実践・改良プロセスの検討
  • トウコウ ロンブン カンキョウ キョウイク ツール ト シテ ノ セットク ナットク ゲーム カイハツ ジッセン カイリョウ プロセス ノ ケントウ

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抄録

<p>本論文では「説得納得ゲーム」という教育ゲームについて検討した.このゲームは,環境教育のツールとして開発・実践・改良された.このゲームの概略は以下のとおりである.1)プレーヤーは環境に配慮した消費行動を「アイディアカード」に書き出し,そのアイディアの内容を他のプレーヤーに説明し,さらに実行の「難易度」と多くの消費者が実行した場合の環境配慮の「社会的効果」をプレーヤー同士で評価する.2)プレーヤーを「説得する役割」と「説得される役割」に分け,説得する側は,説得される側に対して,アイディアカードに書かれた内容を実行するように説得する.説得される側は,理由をつけて断る.相手の説得に納得したら,カードに実行を約束する署名をする.3)一定時間で区切り,説得する側と説得される側の役割を交替する.それぞれの役割を2回ずつ経験し,最終的に獲得された署名の数に応じて得点を競う.以上のような説得的コミュニケーションに関わる諸要素を取り込んだこのゲームは,環境配慮行動の普及をテーマに設定された大学の授業および市民ワークショップにおける6つの運用事例における検討から,ゲームのバリエーションの設定により数人から数十人の単位での教育場面に適用可能であることが示された.また,環境教育に限らず,コミュニケーション教育や専門家教育のためのゲーミングとしての可能性や,研究ツールとしての可能性についても論じられた.</p>

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