Effects of dwarf bamboo (Sasa nipponica) and deer (Cervus nippon centralis) on the chemical properties of soil and microbial biomass in a forest at Ohdaigahara, central Japan

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  • 大台ヶ原の森林における土壌の化学性と微生物バイオマスにおよぼすミヤコザサ(Sasa nipponica)とニホンジカ(Cervus nippon centralis)の影響

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大台ケ原山ではニホンジカ(Cervus nippon cenralis Temminck、以下シカという)の個体数密度が高く、林床に優占するミヤコザサ(Sasa nipponica Makino et Shibata、以下ササと呼ぶ)はシカの主食になっている。我々は大台ケ原においてシカを排除したプロットおよびササ刈りを行ったプロットを設定して、ミヤコザサとニホンジカが土壌の化学性および微生物バイオマスにおよぼす影響について3年間調査を行った。ササ地上部現存量はシカを排除した区では3年後には初期値の5.5倍に増加した。ササ刈り区では非ササ刈り区に比べて水溶性のNO3-、Ca2+、Mg2+が増加することが認められた。これはササによる養分吸収が減少したためと考えられた。シカ排除区では非シカ排除区よりNH4+濃度が高かった一方、Ca2+、Mg2+濃度は非シカ排除区より低かった。これはササが採食されないためにササリターの供給が多くなったことによって引き起こされたと推察された。3年の試験期間では土壌の炭素、窒素含有率、微生物バイオマスCにはササ、シカ処理の影響は認められなかった。土壌の炭素、窒素含有率および微生物バイオマスCは、ササの地上部現存量の増減やシカの有無に関わらず短期的には安定であると考えられた。

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