金華豚とデュロック種の交雑家系における肉質に関与するQTL解析

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  • キン カ ブタ ト デュロックシュ ノ コウザツ カケイ ニ オケル ニクシツ ニ カンヨ スル QTL カイセキ

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抄録

金華豚の雌5頭とデュロック種系統豚「フジロック」雄1頭を用いてF1世代を作出し、静岡県、千葉県、神奈川県にそれぞれF1雄2頭、F1雌7頭を配置してこれらの交配で得られるF2世代から成る3県合同の大規模家系を構築した。そして、金華豚の優れた肉質特性を育種素材として活用するため、金華豚とデュロック種の交雑家系における肉質に関与するQTL解析を実施した。QTL解析用のマーカーとして、同家系において多型が確認された131個のマイクロサテライトマーカーを選定し、F2個体554頭(静岡県:204頭、千葉県:198頭、神奈川県:152頭)のタイピングを行い、インターバルマッピング法によりQTLの解析を実施しfこ。静岡県家系におけるF2世代204個体の解析で、有意なQTLが一日平均増体重(SSC1)、椎骨数(SSC1,SSC7)などの産肉形質や、加熱損失率(SSC3)、肉色a*値(SSC6)等の肉質形質に関して検出された。また、肉の柔らかさの指標であるシェアバリュー(shear force values:剪断力価)は、各県ごとのQTL解析ではほぼ同様の位置にF値のピークが認められるものの有意な値ではなかった。しかし、3県合同の554個体による解析において、第2染色体の70cM近傍(近傍マーカーSW766)にゲノムワイド1%水準で有意なシェアバリューのQTLを検出した。その相加的遺伝子効果は、0.6521b/cm2、優性効果は-0.236lb/cm2で、金華豚アリルで肉を柔らかくする効果が認められた。

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