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  • レンゾク ソシャクキン デンイ ノ ソクテイ ト カイセキ

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抄録

食品の嗜好性において、咀嚼時の軟らかさの要因であるテクスチャー特性は品質を決定する主要因である。以前から食肉の物理的なせん断力値が測定されてきているが、せん断力値と感覚的な軟らかさとの定量的相互関係、さらに特性化の解明には至っていない。そこで、咀嚼筋電位の測定と解析を行うためのコンピュータシステムを開発した。積算EMG値は5回程度の連続咀嚼ではその回数によってほとんど一定であった。その積算EMG値の平均は軟らかい食肉の豚ヒレ肉で63.6mVとなり、硬い食肉の牛モモ肉で153.8mVとなり、2.4倍の値となった。同様の試料のせん断力値は各々2300gと8300gとなり3.6倍になった。主観的な歯ごたえのテクスチャー感覚は3-4倍であったので、せん断力値に対応した。積算EMG値はテクスチャー感覚量を圧縮していると考えられた。積算EMG値は食品によって大きく異なり、ハンペン、カマボコ、ポークソーセージ、コンニャク、豚ヒレ肉、牛ロース肉、豚モモ肉、ローストビーフ、豚ロース肉、牛モモ肉の順に低い値を示した。これらの順序は歯ごたえのテクスチャー感覚と全体的に対応した。積算EMG値の偏差は予想した値よりも小さく、実用化される可能性がある。

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