<論説>戦後沖縄の境界・領域と政治行動 : 領土の分離・統合と闘争のイデオロギー (特集 : 国境)

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タイトル別名
  • <Articles>Boundary, Territory, and Political Behavior in Postwar Okinawa : Territorial Separation/Integration and the Ideologies of Struggles (Special Issue : FRONTIERS, BOUNDARIES, BORDERS, AND LIMITS)
  • 戦後沖縄の境界・領域と政治行動--領土の分離・統合と闘争のイデオロギー
  • センゴ オキナワ ノ キョウカイ リョウイキ ト セイジ コウドウ リョウド ノ ブンリ トウゴウ ト トウソウ ノ イデオロギー

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抄録

本稿は、戦後の沖縄を日本国民国家との領域的関係から検討することによって、境界や領域の画定が集合的なアイデンティティの構築と政治化にどのような影響を及ぼしたかを考察する。特に、米軍駐留に反対する政治集会のデータとフレーム分析の手法を用い、運動のイデオロギーと抵抗のアイデンティティが構築される過程で、領域の概念がどのように言説的に採用・破棄されたかを分析する。集会主催者によるナショナリティやエスニシティといった集合的アイデンティティの政治的表象は、沖縄と日本・米国との政治・領域的関係の変化に応じて、多様な様式を持っていた。そして、領域やアイデンティティに関わる表象の様式は、大衆を動員しようとする集会主催者の運動戦術と関わっていた。本稿では、境界・領域変更と理念諭での運動戦術との間の動態的な相互作用に関する、いくつかの重要な局面が提示される。

収録刊行物

  • 史林

    史林 90 (1), 179-209, 2007-01-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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