Cognitive Map分析による山村問題の解明と施策の方向性

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  • Cognitive map ブンセキ ニ ヨル サンソン モンダイ ノ カイメイ ト シサク ノ ホウコウセイ

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バブル崩壊後の経済不況にようやく薄日が見え始めてきたが、経済が活況を呈しているのは都市部に偏り、中山間地域に波及が及んでいるとは言い難い。しかしながら、景気が回復基調にあるかどうかに関わらず、中山間地域は構造的な問題を抱えている。簡単にいえば、引き続く人口減少と著しい高齢化による深刻な地域問題であり、かつての過疎問題がより先鋭化しているといってもよい。小田切によれば、人と土地の空洞化現象が起こっているのである。一方で、国による地方への財政的措置や政策関与も大きく後退してきており、否応なしに、地方は自立することが求められようになってきた。このような状況下で、地方は地域の構造問題に対しどのように対処するか、まさに、取り組みが問われるようになってきている。つまり、経済的活況が地方に波及しないとしても、地域活性化を如何にするかは地方自体が考えなければならないし、これまで以上に地域の主体が発揮されなければならないのである。本論では、中山間地域のなかでも、より困難性が大きい山村を対象とし、山間地域の問題構造を把握し、あるべき地域活性化施策の方向性について検討することを目的とする。分析手法としてはCognitive Mapを適用し、分析対象地域として山梨県道志村を選択した。道志村は首都圏に近く、典型的な日本の山村とはいえないが、山間地域問題の共通点と当該村独自の特徴的な点がみられることから、活性化戦略を考える上で、何らかの示唆を得ることが期待されるからである。

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