米政策改革下における産地の対応 : 新潟県十日町市を事例として

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  • コメ セイサク カイカクカ ニ オケル サンチ ノ タイオウ ニイガタケン トオカマチシ オ ジレイ ト シテ

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抄録

本論文は、わが国を代表する高品質米・良食味米の主産地である新潟県十日町市を事例に取り上げ、当地域が最近の米政策改革のもとで、産地としてどのような対応を行っているのか、またそこにどのような解決すべき課題が内在しているのかを、平成19年7月に現地でインタビュー調査した結果をもとに整理することを目的にしている。これによって、米政策改革のもとでわが国を代表する米の産地が将来どのような方向へ向かおうとしているのか、その展望を明らかにすることが期待される。十日町市の『水田農業ビジョン』では、認定農業者や生産集団等へ農地を集積させ、ブランド米である魚沼コシヒカリのさらなる「売れる米づくり」の安定生産により水田農業経営の高度安定化を目標においているものの、その目標を実現するために立ちはだかる障壁もまた大きい。十日町市で生産される魚沼コシヒカリは、今後ますます認定農業者と並んで組織経営体が生産の主力を担うことになるが、組織経営体を取り巻く外部条件の不利性を、県・市などの地方自治体と農協などの政策担当者が協働してその緩和に努めるべきであろう。

収録刊行物

  • 農村研究

    農村研究 (106), 44-56, 2008-03

    東京 : 食料・農業・農村経済学会

被引用文献 (1)*注記

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