水田からの温室効果ガス発生量推定へのDNDCモデル適用可能性の検討

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  • スイデン カラノ オンシツ コウカ ガス ハッセイリョウ スイテイ エノ DNDC モデル テキヨウ カノウセイ ノ ケントウ

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De-Nitrification and De-Composition(DNDC)モデルは、農業生態系における土壌中の炭素・窒素に対する生物地球化学を扱うモデルである。温室効果ガス(亜酸化窒素、メタン、二酸化炭素)の発生量を予測するために、Liらによって開発された。本研究では、DNDCモデルを用いて、湛水および中干し期間において水田から発生する亜酸化窒素ガス(N2O)、メタンガス(CH4)の定量的な評価を試みた。シミュレーションの結果、N2OとCH4の発生には土壌水分量の影響が大きいことがわかった。また、湛水期間におけるN2Oガス発生量の実測値と計算値はよく一致した。従って、DNDCモデルは日本の水田土壌に適用可能であり、DNDCモデルによる水田の水管理の提案は温室効果ガスの発生量の削減に有効であると思われる。しかし、モデルによる土壌中の水分移動の計算結果では、降雨イベントに対する地表面近傍の土壌水分量が過小評価されて飽和に達しなかったので、今後は水分移動計算の精度向上が必要と思われる。

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