酒造好適米新品種「西都の雫」の育成

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  • シュゾウ コウテキ マイ シンヒンシュ サイト ノ シズク ノ イクセイ

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抄録

1.「穀良都」を母本、九州農業試験場(現九州沖縄農業研究センター)が「山田錦」を母本として育成した短稈酒造好適米系統「西海222号」を父本として交配を行い「西都の雫」を育成した。2.出穂期、成熟期は「穀良都」より遅く、「西海222号」より早い「山田錦」並で、県内では“晩生の早”の生態的特性を有する。3.稈長は「西海222号」よりやや長いが、「穀良都」より30cm程度、「山田錦」より20cm程度短い。耐倒伏性は両品種より明らかに優れる。4.草型は「穀良都」、「山田錦」と同じ穂重型である。5.収量は「穀良都」に比べて20〜30%程度多く、「山田錦」並〜やや多である。6.玄米は大粒種に属し、千粒重は「穀良都」より重く、「山田錦」よりやや軽い。心白の多少は“多”、大小は“大”で、中心部に線状に現れる形状である。7.玄米及び白米のタンパク含有率は「西海222号」より低く、「山田錦」並である。製成酒の官能評価は「山田錦」を原料としたものと同様に良好で、淡麗で切れが良い。

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