知的障害のある痙性を伴うアテトーゼ型脳性まひ児における行為を構成する要素としての坐位機能の獲得過程-生態学的妥当性からみた姿勢運動指導に関する一考察-

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  • チテキ ショウガイ ノ アル ケイセイ オ トモナウ アテトーゼガタ ノウセイマヒジ ニ オケル コウイ オ コウセイ スル ヨウソ ト シテ ノ ザイ キノウ ノ カクトク カテイ セイタイガクテキ ダトウセイ カラ ミタ シセイ ウンドウ シドウ ニ カンスル イチ コウサツ
  • A process of acquiring independent sitting in a child with athetospastic cerebral palsy and mental retardation: an ecological approach
  • チテキ ショウガイ ノ アル ケイセイ オ トモナウ アテトーゼ カタ ノウセイ マヒ ジ ニオケル コウイ オ コウセイ スル ヨウソ トシテ ノ ザイ キノウ ノ カクトク カテイ セイタイ ガクテキ ダトウセイ カラ ミタ シセイ ウンドウ シドウ ニ カンスル イチコウサツ

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本研究は,知的障害のある通性を伴うアテトーゼ型脳性まひ児1事例を対象に行った坐位機能の獲得のための指導について検討した。特に,教育の分野における自立活動で示されるトップダウンの枠組みに基づいた指導のあり方を検討した。そこでは,子どもの日常生活における行為を成立せしめる構成要素として坐位姿勢が位置づけられる。対象児のような知的障害と肢体不自由の重複障害児の場合,多くは家庭や学校で好きなものを見たり聞いたり操作したりして過ごすという行為が日常生活での主立ったもののひとつとなるが, このとき坐位保持いすで固定されたり寝て過ごしたりするのではなく,自立坐位で過ごすことがひとつの目標となる。対象児も坐位姿勢の獲得を主訴としており,好きな音を聞く,提示物を見るといった行為を通して坐位指導を行った。このような生態学的妥当性という観点からみた姿勢運動指導によって,本児は最大8分間以上の自立坐位の保持が可能となった。その過程において認められた脳性まひ混合型の姿勢制御上の問題とそれに対する適応の過程についても考察した。

福岡教育大学紀要. 第四分冊, 教職科編

Bulletin of Fukuoka University of Education. Part IV, Education and psychology

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