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- 岩城 卓二
- 京都大学人文科学研究所
書誌事項
- タイトル別名
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- The power of rumor in early modern Japan
- ニホン キンセイ ニ オケル ウワサ ノ チカラ
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抄録
延享2年(1745), 三田藩において上級家臣の親子が永暇の刑に処された。理由は父親の女性問題の噂が三田藩領内を超えて世間に流布したためである。しかし噂はウソであった。なぜ, ウソの噂であったにもかかわらず親子は処分されたのか。それは父親の日常態度に不満を持っていた人民が噂に共鳴し, この噂が「天の口」(神の声)へと昇華したからである。そして人民が求めたものは真相の解明ではなく, 上級家臣が厳罰に処されて, 人民の前に惨めな姿をさらけ出すことであった。本稿は, この事件を素材に, 噂が「天の口」へと昇華する過程について考察する。
収録刊行物
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- 人文學報
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人文學報 101 1-17, 2011-03
京都大學人文科學研究所
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390290699820504960
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- NII論文ID
- 40018770249
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- NII書誌ID
- AN00122934
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- DOI
- 10.14989/156385
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- HANDLE
- 2433/156385
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- NDL書誌ID
- 11058707
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- ISSN
- 04490274
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可