ハタネズミの繁殖に関する地理的変異

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タイトル別名
  • Geographical variation of reproductive characteristics in Microtus montebelli
  • ハタネズミ ノ ハンショク ニ カンスル チリテキ ヘンイ

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抄録

ハタネズミ Microtus montebelli の体サイズおよび頭骨サイズに関する逆ベルグマンの規則に関する適応的な意義を考えるために,ハタネズミの繁殖に関する22既報論文を,地理的変異の観点から,緯度,経度,標高,調査年,(通算調査ヵ月),夏の繁殖の有無,冬の繁殖の有無,繁殖期の月数(月),胎児数,新生児数新生児平均体重,平均妊娠率,平均精巣長径妊娠期間,開眼日,野外か実験室生息場所あるいは飼育個体の出所,飼育温度などについてまとめた。統計的計算ができた形質のうち調査地の緯度に対して新産児体重の平均値のみが有意な逆相関を示したが,平均胎児数,平均繁殖月,および平均妊娠率ではいずれも有意な逆相関を示さなかった。棲息場所を桑園,休耕地および河川敷に限ると,胎児数の平均値は,調査地の緯度に対して有意な逆相関を示した。これらを体サイズの逆ベルグマンの規則に関連させて論議した。

収録刊行物

  • 香川生物

    香川生物 38 1-6, 2011-06-10

    香川生物学会

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