カントの『永遠平和のために』とフィヒテの書評

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タイトル別名
  • カント ノ エイエン ヘイワ ノ タメニ ト フィヒテ ノ ショヒョウ
  • Kant's Philosophical Sketch for Perpetual Peace and Fichte's Book Review

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抄録

type:text

本論文は1790年代のドイツにおけるカントとフィヒテという二人の政治思想家の永遠平和にむけた政治理論の展開に焦点をあて、その一定の概説を試みる。前者であるカントは平和論の古典とも言うべき『永遠平和のために』(1795 年)で政治思想史上著名な人物であり、その永遠平和に向けた議論に対する後世の注目はきわめて高い。しかし他方、後者であるフィヒテが1790年代においてカントの問題意識を引き継ぎ、カントと同様に永遠平和に向けた政治思想を独自の形で展開しようとしていたことは、あまりこれまで注目されては来なかった。本論文では1790年代におけるカントの『永遠平和のために』における議論の展開と、このカントの著作に対するフィヒテの書評を取り上げ、当時のドイツにおける政治思想の展開の一端を明らかにしようとするものである。

source:Studies on Humanities and Social Sciences of Chiba University

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