咽頭後隙に発生した自律性機能性甲状腺結節の1例

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タイトル別名
  • A case of autonomous functional thyroid nodule in the retropharyngeal space
  • ショウレイ ホウコク イントウ ゴ ゲキ ニ ハッセイ シタ ジリツセイ キノウセイ コウジョウセン ケッセツ ノ 1レイ

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抄録

咽頭後隙に発生した結節性甲状腺腫による甲状腺機能亢進症は極めて稀である。15歳男性で,両側扁桃膿瘍の治療中に偶然に咽頭後隙の腫瘤を指摘された症例を報告する。血液生化学検査では,TSHの抑制とfT3,fT4の上昇を認めたが,自己抗体は陰性であった。画像検査では,下咽頭右後隙に紡錘形腫瘤を認め,99mTcシンチグラフィでは,腫瘤に一致した集積を認めた。これらの結果から,咽頭後隙に発生した自律性機能性甲状腺結節と診断し,腫瘍摘出術を行った。病理組織検査の結果では,腺腫様甲状腺腫と診断され,悪性所見は認めなかった。術後1ヵ月で甲状腺機能は正常化し再発は認めていない。

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